次の日もその次の日も、またその次の日も、新海さんはずっと五十嵐先輩と一緒に登校し、下校していた。
周りのみんなは生徒会長だから面倒を見させられているとか、好き勝手言っていたけれど、あたしの目にはそんな風にはうつっていなかった。
「あの・・・、
新海さんって、五十嵐先輩とどういう関係なの?」
だから聞いてしまった。
聞いたら終わりだと思って、ずっとそれを避けてきたのに。
「えっと・・・、幼なじみ・・・かな?
ごめんね。私あまりよく覚えてないの。」
「・・・覚えてない?」
「交通事故に遭ってしばらく入院してたみたいなんだけど、長い間の記憶を失ってしまっていて・・・。」
「そうなんだ・・・。
無神経だったね。ごめんね。」
「ううん、いいの。謝らないで?」


