「ご迷惑をお掛けしております。あっちらがいっぱいなもので」
一人の女性が丁寧に謝罪した。制服は着ていないが、どうやらこのホテルの関係者のようだ。
「いっぱいって、それでも宿泊者が使うエレベーターを使わせるなんて……ホテルの品位を疑うわ」
「――それぐらいで……」と桜子さんを止めると、「本当、奈々美ちゃんって人がいいんだから」と桜子さんが皆に聞こえるような大声で言う――と一斉に皆の目がこちらを見る。
はっ、恥ずかしい! 咄嗟に下を向き顔を隠す――と、タイミング良くチンとエレベーターの一台が到着した。
「どうぞお先に」と先程の女性が言うと、「当然でしょう」と言いながら桜子さんが私の手を引きエレベーターに乗り込むが……いったいどうしたというのだろう? いつもの桜子さんじゃない。
ひしめき合うエレベーターの中で、瑞樹は大きなマイクに興味津々のようだ。手を出そうとしたり引っ込めたりしている。
アリスちゃんも桜子さんの腕の中から辺りの様子を伺っている。確かに普段目にしている人たちとは明らかに違う風体だ。
「可愛いお子様方ですね」
マイクを持つ若いお兄さんが瑞樹に微笑みかけると、それに答えるように瑞樹がニッコリ笑った。その途端、エレベーター内に響めきが起こる。
一人の女性が丁寧に謝罪した。制服は着ていないが、どうやらこのホテルの関係者のようだ。
「いっぱいって、それでも宿泊者が使うエレベーターを使わせるなんて……ホテルの品位を疑うわ」
「――それぐらいで……」と桜子さんを止めると、「本当、奈々美ちゃんって人がいいんだから」と桜子さんが皆に聞こえるような大声で言う――と一斉に皆の目がこちらを見る。
はっ、恥ずかしい! 咄嗟に下を向き顔を隠す――と、タイミング良くチンとエレベーターの一台が到着した。
「どうぞお先に」と先程の女性が言うと、「当然でしょう」と言いながら桜子さんが私の手を引きエレベーターに乗り込むが……いったいどうしたというのだろう? いつもの桜子さんじゃない。
ひしめき合うエレベーターの中で、瑞樹は大きなマイクに興味津々のようだ。手を出そうとしたり引っ込めたりしている。
アリスちゃんも桜子さんの腕の中から辺りの様子を伺っている。確かに普段目にしている人たちとは明らかに違う風体だ。
「可愛いお子様方ですね」
マイクを持つ若いお兄さんが瑞樹に微笑みかけると、それに答えるように瑞樹がニッコリ笑った。その途端、エレベーター内に響めきが起こる。



