いいなぁ素敵な王子様がいる人は……と仲睦まじい二人を見つめながら副社長の顔が浮かび、ブルブルと頭を振る。
副社長のことは忘れるんじゃなかったの! そう自分を叱咤して櫻木氏を見送った。
夕食後、ホテルのキッズルームでアリスちゃんと思いきり遊んだ瑞樹は、お風呂から上がると『おやすみ』も言わずに寝てしまった。
「瑞樹、ごめんね振り回してばかりいて」
その寝顔を見つめながら小さく呟く。
『アリスも保育園を休ませるから、三日間思いきり遊びましょうね』
瑞樹とバイバイするのは料理教室のひとときだけだと桜子さんが言ったが――。
「本当に大丈夫かな……?」
あれから瑞樹と離れるのが堪らなく不安で、私の方が引っ付き虫のように瑞樹の後を付いて回っていた。
櫻木氏の会話から、このタイミングで瑞樹を引き取ると言ってきた小金啓治のバックに楠木建設がいるのでは、と思ったのだ。
茉莉乃さんは、副社長が瑞樹を溺愛しているということを知っている。彼女はどんな手を使ってでも副社長を手に入れたいはずだ。
地位もお金も……全てを持っているそんな人を敵に回して私が勝てるはずなどない。茉莉乃さんの顔が浮かび背筋にゾクッと悪寒が走る。
副社長のことは忘れるんじゃなかったの! そう自分を叱咤して櫻木氏を見送った。
夕食後、ホテルのキッズルームでアリスちゃんと思いきり遊んだ瑞樹は、お風呂から上がると『おやすみ』も言わずに寝てしまった。
「瑞樹、ごめんね振り回してばかりいて」
その寝顔を見つめながら小さく呟く。
『アリスも保育園を休ませるから、三日間思いきり遊びましょうね』
瑞樹とバイバイするのは料理教室のひとときだけだと桜子さんが言ったが――。
「本当に大丈夫かな……?」
あれから瑞樹と離れるのが堪らなく不安で、私の方が引っ付き虫のように瑞樹の後を付いて回っていた。
櫻木氏の会話から、このタイミングで瑞樹を引き取ると言ってきた小金啓治のバックに楠木建設がいるのでは、と思ったのだ。
茉莉乃さんは、副社長が瑞樹を溺愛しているということを知っている。彼女はどんな手を使ってでも副社長を手に入れたいはずだ。
地位もお金も……全てを持っているそんな人を敵に回して私が勝てるはずなどない。茉莉乃さんの顔が浮かび背筋にゾクッと悪寒が走る。



