本当は、『今日は旦那様が出張でいないから一緒に夕飯を食べましょう』と電話を掛けてきた桜子さんとアリスちゃん、そして、瑞樹と私の四人で夕食を取る予定だった。なのに……。
『あらっ、じゃあ、私もご一緒に』と電話を盗み聞きしていたのか、美和さんがくっ付いてきたのだ。そして、お互い初対面にもかかわらず、長年の親友のようなこの現状――。
「何、ボーッとしてんの?」
「お料理が冷めちゃうわ」
驚き唖然とする私に、二人はどこ吹く風で嬉々と話に盛り上がっている。
「でも、まさかこの子にこんな可愛い子どもがいたなんて」
「子どもと言っても甥御さんよ。その子を育てているのよ」
桜子さんが我が事のように訂正する。
「だから、あんなに突っ張ってたんだ」
美和さんが納得したという顔でしみじみと頷く。
「彼女が突っ張っていたの?」
信じられないというように桜子さんが目を丸くする。
それはそうだろう。彼女の前で私は仮面を付けたことは一度もないのだから。
「そう。前髪ダラリで似合いもしない大きな黒縁の眼鏡を掛けて、いつもツンツン。まるで、敵を威嚇する子猫のようだったわ」
子猫? 驚いた! 美和さんって私のことをそんな風に見ていたんだ。
『あらっ、じゃあ、私もご一緒に』と電話を盗み聞きしていたのか、美和さんがくっ付いてきたのだ。そして、お互い初対面にもかかわらず、長年の親友のようなこの現状――。
「何、ボーッとしてんの?」
「お料理が冷めちゃうわ」
驚き唖然とする私に、二人はどこ吹く風で嬉々と話に盛り上がっている。
「でも、まさかこの子にこんな可愛い子どもがいたなんて」
「子どもと言っても甥御さんよ。その子を育てているのよ」
桜子さんが我が事のように訂正する。
「だから、あんなに突っ張ってたんだ」
美和さんが納得したという顔でしみじみと頷く。
「彼女が突っ張っていたの?」
信じられないというように桜子さんが目を丸くする。
それはそうだろう。彼女の前で私は仮面を付けたことは一度もないのだから。
「そう。前髪ダラリで似合いもしない大きな黒縁の眼鏡を掛けて、いつもツンツン。まるで、敵を威嚇する子猫のようだったわ」
子猫? 驚いた! 美和さんって私のことをそんな風に見ていたんだ。



