ツンの恩返しに、僕は108本のバラを贈るよ

それでも何とかご飯を食べさせ、お風呂に入れ、布団に入る頃には瑞樹も泣き疲れたのか速攻で夢の世界へと旅立った。

私ももうクタクタだ。
でも、ここで就寝とはいかない。

副社長のところを出たということは、私はまた失業者ということだ。

副社長のところのお給料が良かったから、当座のところはお金の心配をしなくていいが……それでもなるべく早く職を探さなければ。

パソコンの電源を入れ、腰を据えて就職情報を検索する。
しかし、なかなか条件に合うところがない。

以前の派遣会社はまだ退会していないし、会員のページにログインできるということは首にもなっていないようだ。

だから最悪また派遣の仕事を探せばいいのだが……何となくそれでは進歩がないように思え、九月の最終日までには探そうと心に決める。

カチャカチャとクリックを繰り返してネットサーフィンしていると、とあるページで指が止まる。

『丸東建設新社屋、九月三十日、堂々完成!』
『噂の後継者、新社屋完成パーティーで婚約か!』

そんな見出しが目に飛び込んできたのだ。

とうとう完成するんだ、と思いながらも『婚約』の二文字に茉莉乃さんの顔が浮かび、胸がギューッと締め付けられる。

それと同時に、やっぱりこういう結末になったのかとテーブルに置いた携帯電話に目をやる