「とにかく、楠木茉莉乃のことは僕が処理する。任せておけ」
そこでようやく思い出した。
蘭子さんが言っていたことって……もしかしたらこのこと?
でも……茉莉乃さんの登場も、副社長の意志の強さで呆気なく終わってしまった。これ以上、何をするというのだろう?
そんなふうに思っていたが、これはまだまだ序章でしかなかったと、この後の展開で思い知ることになる。
***
茉莉乃さん婚約者事件が起こった一週間後。
「副社長、おめでとうございます」
ようやくギプスが取れ、車椅子からも松葉杖からも解放された副社長が、清々しい笑みを浮かべながら「ありがとう」と言って全身を鏡に映す。
ブランド物のスーツを身に纏い二本の足でスックと立った副社長は、車椅子や松葉杖姿の数十倍、いや、数百倍格好良かった。
「元の姿に戻った最初の日だからな。身だしなみは整えて行かないとな」
「素敵ですよ」
「奈々美にそんなことを言われたら照れるじゃないか」
マジに照れている?
耳が赤い。
「奈々美は……」
「はい、すみません。予定通り、今日はお休みを頂きます」
「分かっているだろうけど、ギプスが取れたからといって逃げるなよ!」
そこでようやく思い出した。
蘭子さんが言っていたことって……もしかしたらこのこと?
でも……茉莉乃さんの登場も、副社長の意志の強さで呆気なく終わってしまった。これ以上、何をするというのだろう?
そんなふうに思っていたが、これはまだまだ序章でしかなかったと、この後の展開で思い知ることになる。
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茉莉乃さん婚約者事件が起こった一週間後。
「副社長、おめでとうございます」
ようやくギプスが取れ、車椅子からも松葉杖からも解放された副社長が、清々しい笑みを浮かべながら「ありがとう」と言って全身を鏡に映す。
ブランド物のスーツを身に纏い二本の足でスックと立った副社長は、車椅子や松葉杖姿の数十倍、いや、数百倍格好良かった。
「元の姿に戻った最初の日だからな。身だしなみは整えて行かないとな」
「素敵ですよ」
「奈々美にそんなことを言われたら照れるじゃないか」
マジに照れている?
耳が赤い。
「奈々美は……」
「はい、すみません。予定通り、今日はお休みを頂きます」
「分かっているだろうけど、ギプスが取れたからといって逃げるなよ!」



