「わたし人目見ただけで 誰が誰を好きとかどう思ってるとか 分かっちゃうんだよね」 頬杖をついて 髪をいじりながら言った。 まゆげは口を開けて 終始わたしを見つめてた。 「なによ、うそだと思う?」 「いや…さっきので信じたけど、さ」 けど? まゆげは何かを言おうと口を開いたり 躊躇って顔を背けたりを繰り返した。 ……めんどくせえ 「なによ、言いたいことがあるならいいなよ」 「じゃあ、俺がっ…」 「おれが?」 「おれが…」 「おれが」 「お、 俺を好きなやつとかいる??」