彪雅中1の時side


俺は、普通に中学生になった。


友達もできて、楽しく過ごしていた。



そんな中、見てしまったんだ。



おふくろと担任の教師が、ホテルに入っていくところを。


親父は、数年前にリストラして、懸命に就職活動して、やっと今の会社に勤められることになって。



朝から晩まで働いてた。



女を働かせるわけにはいかないっていって、


そんな親父を毎日見てたくせに。





許せなかった。






その後すぐだった。





親父が死んだのは。




最期の最期まで母さんは父さんのところには来なかった。




父さんは何度も母さんの名前を呼んでたのに、



許せなかった。



そして母さんと担任は、俺をおいて、イヤ……捨てて外国に行ったらしい。





荒れた。



暴れまくった。




そんな中手をさしのべてくれたのが零蝶だった。




「そんなことやってても、お前は闇に飲み込まれていくだけだぞ。私と同じ世界には来ていけない。」




そういい残して、颯爽と去っていった。




そしてその時思ったんだ。




自分の力で幸せを手にいれて見せると。




そして、女なんか信じないと。


でも、零蝶。


あいつだけは、俺の心を掴んで、離さなかった。