そのあと授業が始まった。

名門校の問題なだけあって、いつもより時間かかったけど、まだ楽勝だった。

暇だから寝た…いところだったけど、後ろからも前からも目線を感じる。

もう俺の事なんかいいから、授業に集中しろよ‼とちょっと怒りながら心の中で叫ぶと、少し開いた窓から風が入ってきた。

それと同時に、香水なんかじゃなくって、優しい、甘い臭いがした。

この臭い、落ち着くな、なんて思いながら、臭いのする方を向くと、ホームルームの時、一目惚れしたあの子だった。

2つに結んだ髪がとても似合っていた。

俺が振り向いた瞬間、目をそらした気がしたから、俺の事見ててくれたのかな?

嬉しいかも。

俺もまだまだ餓鬼だな。



そのあとも、俺のことを見てくれてるみたいで、嬉しい‼なんて思いながら寝たふりをしていると、あっという間に昼休みだ。


昼飯でも食いに行くか。