それでも…。
彼女と別れようとは、思いませんでした。
彼女には、とても感謝しているし。
僕さえ…ちゃんと彼女と向き合えればと。
それなのに、僕は。
男性は、うつむき。
苦しげに…絞り出すように続けた。
その子への、気持ちを自覚してしまったら…
彼女に…
触れることが…出来なくて。
なるほど…。
心では、彼女を裏切りたくないと。
それが…体が受け入れなかったと。
…はい…。
彼女は、なんて?
理由を…聞きたがりました。
当然ですよね。
でも…言えなかった。
言えないでいる僕に、彼女は…。
ごめん。って…謝ったんです…。
僕が、自分を見てないことには
だいぶ前から、気がついていたと…。
最初から、好きなのは自分だけだったって。
振り回してごめんなさいと…。
そんな事はないって、言ったんです。
楽しかったし、ちゃんと好きだったと…。
彼女は…ありがとう。
でも、今は好きじゃないんだよね?って。
また…答えられなくて。
泣かせてしましました…。
僕は…彼女を泣かせたくなかったのに。
大切にしたかったのに…。
どうしたら…いいのか、わからなくて。
うつむいて、黙り込んでしまう。
アイスカフェオレの、氷が溶けて
…カランと、いい音をさせた。

