「わーかってるてーの」 「翔、次僕がそのボールを拾うことがあったら三日お手伝いじゃ返さないからな」 「はいはい」 翔ちゃんはそのまま振り返ることもなく扉を開ける。 莉花ちゃんは再度小さくお辞儀をしてから小走りで翔ちゃんを追いかけていった。 そんな二人を見えなくなるまで見送ってから、私はヌイに尋ねてみた。 「ヌイってさ、一体何者なの?」 その日、ヌイから答えは帰って来なかった。 ヌイは明るいオレンジの光に目を細めるだけだった。