カクテル紅茶館の事件簿録


店内の半周分、視線を巡らせるとこの店に一つだけ置かれているテーブルに翔ちゃんはいた。

「今日は出かけないの?」

「うん。今日はお客さんがきそうな感じがするからね」

「この店にもちゃんとお客さんって来るんだ」

「失敬だな。ちゃんとくるよ。偶にだけどね」

本当に、この店の経営はどうなっているのだろう。

「わっかんねー!無理!」

突如響き渡った叫びは翔ちゃんのものだ。

さっきからテーブルに突っ伏していたのは昼寝を貪ってるわけではなかったのか。