「おっせーよ」
その中で真っ先に口を開いたのはボールの少年だ。
「帰って来たんだから今日は終わりだろ。じゃあな」
少年はそう言うとカウンターの下からランドセルを取り出して片方の肩に引っ掛けただけの状態で扉で立ち止まったままのヌイの横を追い入り過ぎる。
ああ、だけど、忘れてはいけない。
こいつは口の悪い小学生。
「あんた、変な趣味してるよな。俺ならぜってーこんなヒステリック女となんか付き合わねーわ」
「はあ?」
しかし時すでに遅し。
私が抗議の声を発する前に少年の姿はまだ明るい外の世界へと消えていた。


