「昔からそうだ。 母さんは他のことは完璧なのに炊事系になると途端にポンコツになるんだから」 そこまで言ってヌイは固まる。 って言うか葵を除く全員が固まっている。 「あー、えっとー」 ヌイは自分の沈黙の解き方に面を食らっているのか歯切れが悪い。 私はそんなヌイを心の中でひっそりと応援する。 「ふふっ。そうだったわねぇ。ねえ縫一?元気だった?」 口籠ったまま再び固まってしまったヌイに、ヌイのお母さんは穏やかに笑いかけた。 「分からない。最近は別としてずっと抜け殻みたいだった」