カクテル紅茶館の事件簿録


その人は真っ直ぐにヌイを見つめている。

「ごめんなさい」

「あっ」

だけどヌイは未だに振り返らない。

そんなヌイの反応を見てその人はヌイから視線を外してしまう。

「待ってください!」

気づくと私はその人の手を引いていた。

そのままヌイと葵の目の前へ連れていく。

「あ、あの?」

もちろんその人は戸惑っている。

ヌイも、そして私も。

その場にいる全員がきっと不安だ。