カクテル紅茶館の事件簿録


知らなかった。

っと言うか意識をしたことがなかった。

お母さんはいつもニコニコと笑をたたえていて。

『勉強ってダルよねぇ』とか。

『こんな寒いのに外なんて走りたくなーい』とか。

学校で聞くような不平を言ったことがないように思える。

かと言って『はぁ、今日も疲れたぁ』とか。

『今日は大変だったんだ』とか。

お父さんがするように自分の働きをアピールすることもない。

だから知らなかった。

お母さんの毎日が朝からそんなにも多忙だっただなんて。