カクテル紅茶館の事件簿録


傷つかないための予防線。

嫌いにならないための予防線。

それを決めてしまったヌイの言葉は希望も夢もなくただ虚しく響いたのだ。

「ごめんなさい」

私の発した言葉は知らなかったとはいえ無責任すぎた。

出来ることなら時間を遡って自分の言葉を消したいと思った。

「タマちゃんが謝ることじゃないけど、そうだなぁ」

どこまでも優しいヌイは空気を変えるためか明るい声でなにやら頭を捻る。

そんなヌイと私の間に一筋の風が通った。