それまで穏やかに話していたヌイの表情に曇りがかかる。 ヌイはその理由もゆっくりと語り出した。 「なのに……。待ってたのに……。 あの人はまだ僕に会いにきてないのに新しく葵を置いていった。 流石にあり得ないよ。葵はまだこんなに小さいんだ。 一人じゃ何一つできやしない。 そんな葵を、あの人は僕に会う前に手放したんだ。 どうして……」 最後の一言は吐息のように漏れだしたのだろう。 その声はとても小さく私の胸を締め付けた。