カクテル紅茶館の事件簿録


気まずいのか、少年は私に視線を合わせてくる。

そのまま真っ直ぐドアへと向かい、

「あーあ。どうして俺、こんなとこまで来たんかなぁ」

小言を落として外へと消えていく。

ん?

あれ?

「ヌイ!」

慌てて振り返るとヌイは呑気に紅茶のお代わりなんて淹れている。

「帰っちゃったよ?」

「そうだねー」