「葵はベビー用の籠の中で眠っていた。 その籠の中には一通の手紙が添えられて。これがその手紙だよ」 言葉とともにヌイは一枚の紙を差し出している。 私はそれを受け取ると早速目を通してみた。 そこには明朝体の印刷でこう記されていた。 『この子の名前は葵と言います。性格は穏やかで手はかかりません。 いまは生後半年です。 お腹が空いたらミルクをあげて下さい』 記されていたのはたったそれだけだった。