カクテル紅茶館の事件簿録


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翌日。

一日の授業を終えて学校を出て、いつもかの角に差し掛かるとそこは小さく騒めいていた。

「ヌイ?」

もう何ヶ月も毎日顔を合わせているヌイを見つけて、私は小走りでその人に近づく。

「あ、やっと来た」

小さな騒めきの原因はそのヌイだった。

だけど当の本人はそんなこと気にもかけずひらひらと呑気に手を振っている。

その胸に『葵ちゃん』を抱いて。