織原先生の言葉に、先輩はゆっくりと瞳を閉じる。 「いまはどう?最近のあなたはどう? 私には逃げてるようには見えないの。 ちゃんと自分の足で立って、前を向いて、ゆっくりと歩み出しているように見える。 違うかしら?」 「うん」 「人ってね、案外毎日成長してるのよ。 人によってそれは毎日ほんの少し、とっても小さな成長かもしれない。 それでも毎日変わっているの。だから大丈夫。 いまの百合ちゃんなら私が居なくても歩けるのよ」 「だけど寂しいもん……」