織原先生は幸せな思い出を振り返っているかのように優しく目を細めている。 織原先生はあの部屋でどんな生徒とどんな話をしてきたのだろう。 私も恥ずかしがらずに行ってみればよかったかな。 「それは買い被り過ぎ……」 織原先生とは全く正反対の顔で俯きながら先輩は口を開く。 「少なくとも私は違う。 私だけは弱いから行ってた。逃げてた。 目を背けるのが目的だった」 「そんなことないよ? 百合ちゃんはちゃんと前を向こうと頑張ってたわ」