「最初にあのノートを見つけた時は正直腹が立ったの。
どうしてこんな酷いことを教科書に書くんだろうって。
こんなの絶対に織原先生に見せられないって。
知られたくないって思ったんだよ?
でもね、先輩の表情見た?
教科書をチェックする先輩の顔はなにか大きな痛みに耐えてるみたいだった。
それを見たら先輩にもなにか理由があったんじゃないのかなって思ったの。
だとしたら先輩に教科書を届けたのは正しかったのかなって。
職員室に届けて先生たちが動いた方が良かったんじゃないかなって」
整理もなにもなく思い突くままに紡いだ言葉を、ヌイはずっと優しさに満ちた視線で見守ってくれた。


