カクテル紅茶館の事件簿録


「見た。これはちゃんと私のだよ。これでいいでしょ」

「うん。良かった。無事に持ち主が見つかって。

ね、タマちゃん」

「え、あ、うん」

私の一つ上の学年であろう先輩が浮かべた表情が嫌にこびりついて目が離せなかった私にヌイが言葉をかけてくる。

そのヌイの呼びかけに反射的に顔を向けて答え、再び振り返るとその先輩はもう暗い道を歩き出していた。

「ヌイ……?」

「うん?どうしたの?」

「これで良かったのかな?」

ヌイは先を促すように優しく私を見つめている。

それに勇気付けられるように私は続く言葉を紡ぐ。