寒い中、持ち主に会うために家とは反対方向の学校まで戻って来たはずなのに……。 って言うか持ち主はここに来るって言ったのはヌイだったじゃないか。 流石に意図もわからず相槌を打つには限界だった私は何食わぬ顔で突っ立っているヌイに問いかけようと口を開く。 「それを渡して!」 が、耳届いた声は私のものではなく聞き慣れない女子のものだった。 その女子はどこから現れたのか、急に目の前に現れて私が抱えていた教科書を引ったくる。 呆気にとられて言葉の出ない私に変わってヌイがその女子へ声をかけた。