カクテル紅茶館の事件簿録


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ヌイとこうして歩くのはもう両手の指だけじゃ足りないくらいになっている。

暗くなるのがだいぶ早くなってきたこの頃はカクテル喫茶店に着いた時点で街は夜の明るさだ。

それでも路地を出れば至る所に明かりは満ちているし、大体十七年間この場所で過ごしてきた私からすれば法律が許す範囲の暗さは全然余裕で帰れる。

って言うかそもそもが幽霊やお化けを信じてない私からすれば夜の暗さに恐怖は感じない。

それでもヌイは笑いながら送ってくれる。

『夜の怖さは幽霊やお化けばかりじゃないんだよ』

と、私には永遠に関係ないであろう変質者への対策を兼ねて。