カクテル紅茶館の事件簿録


「それが意味分かんねえんだよ。

夢を追いかけることのどこが底辺だ?

むしろてっぺんだろ?

夢がなけりゃ俺たちはどこに向かって生きてけばいいって言うんだ?」

夢についてそんな哲学的なことを考えたことのなかった私には男の言葉は衝撃的だった。

でも確かにその通り。

大きかろうと小さかろうと、些細だろうと大それてようと、人は夢がなければ前を向けないだろう。

「そんなの決まってる。

生きるってのは生活するってことなんだからいい仕事をして安定して。

それで十分じゃん」

が、少女には響かなかったようだ。