カクテル紅茶館の事件簿録


なんだかあいつの視線が痛い気がするけど無視無視。

いまは私の舌の一大事。

バックヤードで氷を口に放り込み、熱さでヒリヒリする場所を急速に冷やしていく。

うん、大丈夫そう。

びっくりはしたけど意外と舌って丈夫らしい。

氷のおかけでヒリヒリはすぐに収まっていた。

「あー、びっくりしたぁ」

私は自分の恥を隠すようにしれっと接客スペースへと帰ってきた。

「……」