俺らの本

「なんか、冷めたわ。行くぞ。」


「あ、そっか。夏波ちゃんは…。」


「女子に助けられて良かったね~。た・い・し・君。」


口々にそう言い、なぜかそいつらはその場を後にした。


一体どういうことだ?


女には手を挙げないとか、そういうヤツか?


色々考えていると、徐々に蹴られたところが痛み始めた。


「っ!………もろに入ったからな。」


ボソッと呟いて、蹴られたところをさすっていると、バッとそいつは振り返った。


「白末君だよね!?今すぐ一緒に保健室へ行こう!?」


「お前には関係ねーだろ。それにこのくらいなら、保健室行くまででもねーし。」


「何言ってるの!?さっき蹴られてたじゃない!関係なくても心配はするわよ!!!」


そんなやりとりを何回か続けて、半ば強引に保健室へ行くことになった。