俺らの本

くそ、腹立つなー。


顔を歪めて笑う真ん中のヤツを、睨みつけていたとき、急に後ろから声が聞こえてきた。


「学校でそんなことしないでください!!!」


なんだ?


振り返ると、一人の生徒が立っていた。


アイツは、朝のキーホルダー女!!!


俺も驚いたが、そいつらもキーホルダー女を知っているらしく、驚いた顔をしている。


「先輩、止めてください!!この人ケガしてるじゃないですか!!」


そう言いながら、俺に背を向け両手を広げた。


こいつ何してんだよ。


そんなのはいらねーんだよ。


「夏波ちゃ~ん、ちょっとどいてね~。」


俺の横にいたヤツが笑いながら、そいつの肩をつかんだとき、真ん中のヤツが止めた。