俺らの本

ため息をつきながらスクールバックを持ち、自然と出来る道を歩く。


そして、俺が教室を出て扉を閉めると、安心したかのように騒がしくなった。


「おい、聞いたか?白末のヤツ、また三年と喧嘩したらしいぞ。」


「マジかよ。こえ~!アイツと同じ教室にいるだけで、ムリなんだけど。」


「こらー!!クラスメイトのことを言ってるのはどこのどいつだい!コバさんの前に出てきなさい!」


腹減ったし、早く飯を食おう。


俺がいない教室で言われている会話を気にせず、いつもの場所へと向かった。


「ふー、面倒なのから解放された。」


両手を挙げて、腕を伸ばす。


俺のいつもの場所、それは学校の屋上。


本当は、屋上は立ち入り禁止。


だから、誰もこんなところに来ることはない。


そんな屋上は、俺にとって好都合な場所だ。


広い屋上に無雑作に置かれたイスに座り、持ってきたパンを食べる。