「いや~、あれは青春だったよ。キラキラ~ってしててさ。あ、名前は聞いた!?」


なぜか食い気味に聞いている葵に少し驚きながら、考える。


名前か。


「聞いたというより、向こうが勝手に言ってたな。確か月崎……何とかだった気がするな。」


俺がうろ覚えの名前を言うと、驚いた声を出し、俺の腕をつかんだ。


な、なんだ??


「同じ学校の月崎って、月崎夏波ちゃん!?」


月崎…夏波?


そんな感じの名前だった気がするな。


「あー…、だったような。知ってるのか?」


「知ってるも何も!学校の人気者だよ!ボクたちとは教室離れてるけど、同じ一年生ですごくモテるんだって!!」


「そうなのか。」