あなたへ


私は重い足取りのまま教室に戻った。


「瑠梨!………ふとんくんは、?」


先に戻っていた美結が私を見つけるなり駆け寄ってきて、心配そうな顔で私に声をかける。


「来なかった…」

「そっか…」

「で、でも!仕事があるって言ってたし後夜祭には顔を出してくれるかも!一緒に回れなかっただけでこの後来てくれる可能性もあるしね」


これ以上心配させまいとにこにこと笑って話をする。


それを察したのか美結も、そうだね。と控えめに笑って答えてくれた。


「それじゃあ、気合を入れて午後も頑張りますか」

「うん!がんばろう!」