私はいつも、一番端の窓側かカウンターにしか座らない。
1人で来るときはほとんど窓側だ。
カウンターなんか、音葉と来た時くらい。
窓側は良い。人が来ても気にならない。それに、仕事にだって集中できる。
私は案内され、席に着いた。
席に着いて早々に鞄の中からパソコンを取り出し、小説を書き始めた。
今回はミステリーもの。
いつもとはガラッと印象を変えると、結構ファンの人からも受けが良いのよね。
30分過ぎた頃だろうか。
「なーぎさちゃんっ。注文取りに来たよ〜」
「あ、今日は奏さんなんですね。」
「うんっ。頼まれたから」
いつもなら、岡さんが取りに来る。
私がいつも11時45分に昼食を頼んでいたら、いつのまにかベルを押さなくても取りに来るようになった。
申し訳ないんだけど、少し楽。