その時は、誰が起きているんだろうと思っただけで、特になにも思わなかった。
2人の話声が聞こえてくるまでは。
何かと思って私はリビングを覗き込んだ。
そこにはお父さんとお母さんがいた。
「どうだ、渚の様子は」
いきなり私の名前を出されて、つい驚いてしまう。
「う〜ん、相変わらずかしらね…。学校にも行ってないし…。でも最近、毎日出かけているわ。楽しそうよ。」
「悪い奴じゃないといいんだが…」
「大丈夫よ。渚はそんな子じゃないわ。信じてあげましょうよ。」
私は両親にも心配をかけていたのか。そう思うと胸がはち切れそうだった。

