この涙が枯れるまで


春と音葉には感謝してもし足りない。


「っし、じゃあ一旦家戻る。すぐ帰ってくるよ」

そう言って春はベランダから帰って行った。


私は今のうちに鍵を閉めてやろうかと思ったけれど、なんだか悪い気がしたので、ぐっと堪えた。


2分ほど経った頃、春は戻ってきた。

手に救急箱を持って。

そしてまた私の部屋に入り、今度は私をベッドに座らせた。

「救急箱ならうちにもあるよ?」

そうだ。いちいち帰らなくても、救急箱くらいあるのに。

「俺が頻繁に怪我するから、道具はこっちのが揃ってるんだよ。」

さすがサッカー部。