この涙が枯れるまで


「分かった。今度からは春と帰る。」

私は渋々返事をして、春をチラっと見た。

あの怖かった顔は無くなり、穏やかな顔をしていた。


もういつもの春だ。


良かった。

「よしっ」と言ってベッドから立ち上がり、大きな手で私の頭を撫でてくれる。


さっきまでの雷さんの手とは違い、少し大きくて骨ばった手が、いつもの安心感をくれた。

「まぁ今回は、雷に感謝だな」

「そうだね。」

「あとでもう1回ちゃんとお礼しとけよ?」

「分かってる。」

そして春は、また私の頭を撫でた。

春の手はいつも暖かい。

優しい手。

ほんとに、お兄ちゃんみたいだ。

いつでも私を心配してくれて、ダメな時には叱ってくれる。