この涙が枯れるまで


つける訳もなく。ベランダの窓が開き、春が入ってきた。

春と私の部屋は跨げるほど近くて、私でも容易に春の部屋に行けてしまう。

「ベランダから入るなって、いつも言ってるでしょ」

私は春を睨みつける。女の子の部屋に無断ではいるなんて、無神経にも程がある。

「ベランダから入られたくなかったら、鍵を閉めろっていつも言ってるよな。」

私は見事に論破され、春の入室を許可した。

「まぁ、そう怒るなって。」

怒りたくもなるでしょうが。

目の前には私のベッドに腰を下ろしている春。

ベッドに入りたくても入れない。