この涙が枯れるまで


その人が私に近ずいて、倒れている私の頭をそっと撫でた。

「遅くなってごめんね。渚っち。」

「雷さん…、ありがとうございます」

そう、助けてくれたのは雷さんだった。

ナイフを避けている姿を見て、さすがは元ヤンと思ってしまったことは、内緒にしとこう。


「喋らなくていいよ。まだ呼吸苦しいんでしょ。」

そう言って私を抱き抱えて立ち上がる雷さん。

いわゆる、お姫様抱っこってやつだ。

とりあえず、恥ずかしい。

こんなことされたの初めてだし、なんか嫌だ。


雷さんなら嫌ではないけど。