その人が私に近ずいて、倒れている私の頭をそっと撫でた。 「遅くなってごめんね。渚っち。」 「雷さん…、ありがとうございます」 そう、助けてくれたのは雷さんだった。 ナイフを避けている姿を見て、さすがは元ヤンと思ってしまったことは、内緒にしとこう。 「喋らなくていいよ。まだ呼吸苦しいんでしょ。」 そう言って私を抱き抱えて立ち上がる雷さん。 いわゆる、お姫様抱っこってやつだ。 とりあえず、恥ずかしい。 こんなことされたの初めてだし、なんか嫌だ。 雷さんなら嫌ではないけど。