「そして次の週にわざと負け、俺と一緒に牙龍を抜けて来ました。」 「牙龍が残ってさえいればいいですから。」と奏はヘラっと笑いそう言った。 7代目はあっさり負けたらしい。 でも、7代目側に居た人間は意外と多く、自分が反感を買ったため、抜けてきたんだとか。 この話を聞いて思った。 自分の思い入れのある場所を捨てるのがどれだけ辛いか。 どんなに勇気のいることか。 自分にはわからない。、 今、俺の目の前にいる人間は、どれだけ勇気を振り絞っただろう。 心なしか、試練を乗りこえた者の目をしていた。