すごいなぁ。私も1回でいいからされてみたいなぁ。




いやいや、私にそんな人いるわけないじゃーん!現実見ろっ、自分!




「おーい、裕菜さーん?戻っておいで〜!」




はっ!いけないいけない。自分の世界に入りこんじゃってた。




「やっぱり梨恋ちゃん可愛い〜♡」


「え、ごめん、なんの話?」


「なんでもないよ〜!あ!藤村くんが珍しくこっち向いて寝てる!これは貴重だよ、梨恋ちゃん!」




シャッターチャーンス!




カシャッ




よっし、いい感じに撮れた〜!




そうだ!これ待受画面にしちゃおっと




パッと携帯を操作して待受画面をさっき撮った藤村くんの写真にする。





藤村くんにバレないようにしなきゃ!




「もう、王子から怒られても知らないからね〜?」


「梨恋ちゃん、心配してくれるの?ありがとう!梨恋ちゃん大好きだよ〜!」


「、、、、うん。」


「なに?今の間。」


「いや、うん、なんでもない。頑張れ。」


「梨恋ちゃんが頑張れって言ってくれたから頑張る!」


えへへっ、梨恋ちゃんってすっごく優しいよね!




でもなにを頑張るんだろう?




まぁ、いいか!




その時ちょうど先生が入ってきて梨恋ちゃんは自分の席に戻っていった。




藤村くんのほうをみるとまだスヤスヤと寝ている。




寝顔ほんとに可愛いなぁ。




いつもはすっごい無表情なのに寝てる時は穏やかな顔で気持ちよさそうに寝ている。




わ、周りの女の子達もみんな藤村くんのことを見てる。




やっぱりみんな見ちゃうよね!だってかっこいいもん!




数学の授業が始まって30分。




いまだに起きない藤村くん。