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恋なんて興味なかった。

彼女なんていらない。
めんどくさいし、
そんなもの無くなって生きていける。

当時の僕は、
意地を張っていたのかもしれない。


でも、出会ってしまった。

僕はその瞬間に、
運命だと感じてしまった。

なんで。
今まで女子なんて興味なかったじゃん。
ましてや、後輩なんて。


『石田先輩?』

『…ぇ。あ、山下さん。』


いとしい人の声。
大好きな声。

本当はかっこよくて、
頼りにされる先輩でありたい。

でも、
声をかけられるだけで動揺してしまう。