ふと気づくと、雨が降り始めていた。


雨は嫌いだ。
君のコト思い出しちゃうから。


出会いは青空の下で。
春の匂いを感じながら薄桃色の雨を浴びて。

別れは真っ暗な空の下で。
冷たい雨水と涙が混じり合った。


ツンと鼻につく雨の香り。

次第に窓の外は街ゆく人の分だけ花が咲いた。


「…。」


赤に白のドット柄。

それを見つけては君に重ねてしまう。

そして期待しちゃうんだ。
君じゃないのかなって。

そんな期待すぐに裏切られて、
辛くなるだけなのに。
また、見つけて期待しちゃうんだ。