「ちょ……っ陽咲、」 「いいからいいから!ベッドこんなにデカイんだから二人くらい入るよっ」 ふと、廊下の方からカツカツと誰かの靴音が響いて来る。 だ、誰か来る……?! 悠翔のファンの女の子とかだったら、こ、こここ、殺されるよね……! 「隠れてっ!!!」 ボフッと、勢いよく布団を被る。 不自然に膨張したシルエットにまで気を回している場合ではない。 ガラガラと、乱雑にスライド音を立ててドアが開かれた。 思わず目を瞑る。 …………どうか、ファンの女子達に追跡されたりしていませんように……!