「…………悠翔………くる…しい…………」






……最悪な"幼馴染"でごめん、好きだよ。






君の唇に滲んだ紅に引き寄せられるように、自分の唇を重ねた。






彼女の喉元が動く。



……目が覚めたらあんたは、"氷室 司" で頭がいっぱいなんだろうけど。



濡れた彼女の口元を指先で拭って、余ったベッドに腰掛けた。



「……早く目、覚ましなよ。」



今の距離感がいつか失われる時、俺は彼女を諦める事が出来るのだろうか……ーー






※悠翔SIDE END※