「あ、莉兎!おはよう!」

「ヒナ〜〜〜!今日は遅刻しなかったの?偉い〜〜〜!」

「しっ、しないよ遅刻なんかっ」



正門を抜けた付近で出逢った莉兎……と、もう一人は誰……?



「あっ、この人がユウヒだよ!」



莉兎が、彼の腕に自分の腕を絡めている。

……うわあ近いな、ほんとに付き合ってないのかね。

少し中性的な雰囲気を持った彼は、目にかかる前髪を軽く手で流してこちらに会釈した。



「初めまして、いつも莉兎がお世話になってます!」

「なっ、ひどい〜〜〜!本当はいつも莉兎がお世話してあげてるんだからね!」