莉兎は足を引きずらせて、上目遣いでこちらを睨んでいる。

……か、かわ、可愛い。



「莉兎は何で男が嫌いなの?ほら華のJKだし好きな人とか作ってさ、乙女は恋してナンボだよって!」

「なに……って、デカイしちからずくで怖いし、みんな獣みたいなんだもん!……でもね、」

「え、でも……??」



莉兎は、言葉を続けた。

その頬が少しだけ紅に染まっているように感じたのはきっと、気の所為じゃない。



「ユウヒだけは……大好き……。」



ユウヒ。

伺ったトコロによると、莉兎の幼馴染の男子らしい。

元々女子校志望だった莉兎だけど、そのユウヒくんと一緒にいたいからって理由で希都学院への入学を決めたらしい。

なんだか、わたしと悠翔に少しだけ似てない?

……恋愛対象、ってトコロ以外は。