……このまま、キスしてしまいそうだ。 吐息がかかる程の距離にこんな美形なカオがあったら、世界中の女子どころか男子だって気絶してしまうんじゃないの? 「……ほら、察してよ。」 甘苦しい痺れが、全身を襲うかのようだ。 まじまじ見ると、本当に綺麗な顔をしている。 「近い……っ、近いよっ……。」 耐えきれずに視線を逸らすと、顔を赤くした女子生徒がヒソヒソとこちらを伺っている。 キャー、付き合ってるのかな……なんて、些細に聞こえてからはっと気付かされた。