「キーンコーンカーンコーン」 (あ、やば。もうこんな時間だ) 生徒はもうとっくに下校している時間だろう。 焦りが募り、少々乱暴にボールをカゴに入れたせいか、バウンドしてボールがまた外へ飛び出してしまった。 いけないいけない、と、もう一度カゴに入れ直す。 体育館の鍵を預かっている私は、少しでも早く終わらせようと小走りで近くのボールを取りに行った。 すると